2022省エネリフォーム|こどもみらい住宅支援事業の解説

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ここでは、2022年に本格実施となる、省エネリフォームの補助金制度:こどもみらい住宅支援事業について、全体概要、補助要件などを、ポイントを絞ってわかりやすく紹介します。

なお、このページは「リフォーム」についての説明となります。新築については以下をご確認ください。

こどもみらい住宅支援事業の概要

まずは、基本的な制度内容を確認します。

主な要件と補助額(リフォーム)

こどもみらい住宅支援事業の主な要件と補助額(リフォーム)

この補助制度は、省エネ改修を行うことが必須要件となりますが、子育て対応改修工事や、耐震・バリアフリー改修工事などについても、あわせて補助の対象にすることができます。

また、リフォームによって○○%省エネ性を向上させなければならないといった要件や計算が不要なので、わかりやすく利用しやすい制度となっています。

■子育て・若者夫婦世帯でなくても対象です
新築の補助制度は子育て・若者夫婦世帯のみが対象であるのに対し、このリフォーム補助は、世帯を問わず多くのみなさんが補助を利用することができます。

(子育て・若者夫婦世帯は、上限補助額が優遇されます。子育て、若者夫婦世帯については後述します。)

スケジュール

補助を受けるためには、次の契約の期限、契約・事業登録後の着工交付申請期限を守る必要があります。

契約・交付申請期限の変更

各期限について、次の通り変更となりました。
・工事請負契約期限および交付申請期限が、2022(令和4)年10月31日から2023(令和5)年3月31日まで延長。交付申請期限等の延長について-こどもみらい住宅支援事業事務局

こどもみらい住宅支援事業の主な要件と補助額(リフォーム)

スケジュールは前倒し・変更となる場合があります。最新の情報は以下よりご確認ください。
こどもみらい住宅支援事業事務局-国土交通省

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補助制度の具体的な内容

次に、より詳しく補助の要件について解説します。

補助対象となるリフォーム工事

補助の対象となる工事は、次の通りです。

■所有者等(※1)が施工者に工事を発注(工事請負契約)して実施するリフォーム工事

※1 所有者等:リフォーム住宅の所有者(法人を含む)、居住者又は管理組合・管理組合法人。

なお、工事請負契約等が結ばれない工事は、補助の対象外となりますのでご注意ください。

必須工事

下の表A①~③のいずれかの工事を行なう必要があります。

補助額

以下の表A①~⑧のリフォーム工事等に応じた補助額の合計となります。ただし、補助額は、次項の上限補助額までとなります。

表A リフォーム工事ごとの補助額

リフォーム工事 工事部位・名称 補助額
①~③のいずれかの工事を行う必要があります。
①開口部の断熱改修 ガラス交換 2,000~8,000円*枚数
内窓設置・交換、外窓交換 14,000~21,000円*箇所
ドア交換 28,000又は32,000円*箇所
②外壁、屋根・天井、床の断熱改修 外壁 102,000(51,000)円/戸
屋根・天井 36,000(18,000)円/戸
61,000(30,000)円/戸
( )は部分断熱の場合の補助額。
③エコ住宅設備設置 太陽熱利用システム 24,000円/戸
節水型トイレ 掃除しやすい機能付 19,000円/台
上記以外 17,000円/台
高断熱浴槽 24,000円/戸
高効率給湯機 24,000円/戸
節湯水栓 5,000円/台
④子育て対応改修 家事負担軽減設備の設置 ビルトイン食器洗機 19,000円/戸
掃除しやすいレンジフード 10,000円/戸※1
ビルトイン自動調理対応コンロ 13,000円/戸※1
浴室乾燥機 20,000円/戸
宅配ボックス 10,000円/(戸又は箇所)
防犯窓・ドアの改修 外窓交換 17,000~29,000円*箇所
ドア交換 31,000又は43,000円*箇所
防音窓・ドアの改修 ガラス交換 2,000~8,000円*枚数
内窓設置・交換、外窓交換 14,000~21,000円*箇所
ドア交換 28,000又は32,000円*箇所
キッチンセットの交換を伴う対面化改修 86,000円/戸※2
⑤耐震改修 150,000円/戸
⑥バリアフリー改修 手すりの設置 5,000円/戸
段差解消 6,000円/戸
廊下幅等拡張 28,000円/戸
ホームエレベーターの新設 150,000円/戸
衝撃緩和畳の設置 17,000円/戸
⑦空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置 19,000~24,000円*台
⑧リフォーム瑕疵保険への加入 7,000円/契約
※1※2の併用はできません。

上限補助額

補助額の上限は以下の通りです。

■上限補助額

世帯の属性 既存住宅購入の有無 上限補助額
子育て世帯又は若者夫婦世帯 既存住宅を購入※1※2しリフォームを行う場合※3 60万円/戸
上記以外のリフォームを行う場合※4 45万円/戸
その他の世帯※5 安心R住宅を購入※1※2しリフォームを行う場合※3 45万円/戸
上記以外のリフォームを行う場合 30万円/戸
※1 売買契約額が100万円(税込)以上である必要があります。※2 令和3年11月26日以降に売買契約を締結したものに限ります。※3 自ら居住することを目的に購入する住宅について、売買契約締結から3ヶ月以内にリフォーム工事の請負契約を締結する場合に限ります。※4 自ら居住する住宅でリフォーム工事を行う場合に限ります。※5 法人、管理組合を含みます。

上の表における子育て世帯若者夫婦世帯安心R住宅とは次の通りです。

子育て世帯
子育て世帯とは、申請時点において、子(※)を有する世帯をいいます。
※子は令和3年4月1日時点で18歳未満(→平成15(2003)年4月2日以降出生の子)であること。
若者夫婦世帯
若者夫婦世帯とは、申請時点において夫婦であり、令和3年4月1日時点でいずれかが39歳以下(※)の世帯をいいます。
※昭和56(1981)年4月2日以降出生
安心R住宅
消費者が安心して既存住宅物件を選択できる目印とするため、一定の性能を満たす既存住宅にマークを付ける国の制度です。安心R住宅は、新耐震基準に適合し、既存住宅売買瑕疵保険の基準に適合することが確認されています。
(詳細)→安心R住宅-国土交通省

なお、年齢については、交付申請時点ではなく、あくまでも令和3年4月1日時点での判定となります。

例えば、令和3年4月1日時点で17歳であった子が、交付申請時に18歳になったとしても、その子を交付申請時点で有しているなら、「子育て世帯」に該当します。

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期限について

契約期限 令和3年11月26日から令和5年3月31日までの間に工事請負契約(変更契約を除く)を締結したものが対象
工事着工

事業者登録(※1)を行った後に工事に着工(※2)

※1 工事施工者が事前に補助事務局に登録する手続き(令和4年1月11日から登録開始)※2 工事請負契約後に行われる工事であること

交付申請期限 令和4年3月28日~遅くとも令和5年3月31日
※ 完成・引渡しの後に交付申請を行います。なお、工事着工後に交付申請の予約(交付予定額の確保)を行うことが可能です。※ 申請の締め切りは、予算の執行状況に応じて公表されます。

期限についての要点をまとめると、次の通りです。

期限のポイント

  • 令和3年11月26日以降の契約であること。
  • 事業者登録後に工事に着工すること。
  • 工事完了・引渡しをした上で、令和5年3月31日までに交付申請すること。

なお、予算の執行状況に応じて交付申請の締め切りが変更される可能性があるのでご注意ください。

補助制度のポイント

この制度のポイントについて、まとめます。

■省エネ以外の工事のみでは補助対象外

④~⑧の省エネ改修以外の工事のみを行っても、補助は受けられません。これらの工事は、①~③の省エネ改修と併せて行うことで補助の対象とできます。

■工事はいずれかの部位でよい

例えば、必須工事の一つである②の断熱改修を行なう場合、外壁、屋根、床の全ての改修工事を行なう必要はなく、いずれかの部位を行えばよいことになります。

ただし、1申請あたり①~⑧の合計補助額が5万円未満の場合は申請できませんのでご注意ください。

■子育て・若者夫婦世帯は上限補助額が2倍

中古住宅を購入してリフォームする世帯が子育て・若者夫婦世帯(上部参照)である場合は、上限補助額が一般の30万円から60万円に引き上げあれます。

中古住宅購入時は、リフォームを行うことが多いと思いますので、このメリットをしっかり活用していきましょう。

なお、この場合、くり返しとなりますが、既存住宅の売買契約締結から3ヶ月以内にリフォーム工事の請負契約を締結する必要がありますのでご注意ください。

手続きはどのように行うの?

この事業は、リフォーム工事の工事施工者が補助事業者となり申請を行います。よって、リフォーム発注者の申請手続きは、基本的にありません。なお、補助金は、補助事業者が受領することになり、最終的にリフォーム発注者に還元されます。

参考に、事業全体の流れについて以下に示します。

申請フロー

STEP
事業者登録
STEP
工事請負契約
(契約は事業者登録の前でも可能)
STEP
着工
事業者登録前に着工すると、補助対象外となりますのでご注意ください。
工事着工後に交付申請の予約(交付予定額の確保)を行うことが可能です。
STEP
完成・引渡し
STEP
交付申請
STEP
交付決定、補助金交付
補助金をリフォームの発注者に還元

他の補助金の併用について

原則として、住宅のリフォーム工事を対象とする国の他の補助制度との併用はできません。ただし、工事請負契約が別である場合などについては、併用できる場合があります。

(参考)
こどもみらい住宅支援事業と他の補助金の併用図:こどもみらい住宅支援事業について(説明用スライド)-国土交通省 より抜粋

また、国の費用が充当されている地方公共団体の補助制度についても、原則、併用はできませんのでご注意ください。

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Q&A

制度をより深く理解できるよう、注意点、ポイントなどをQ&A形式にまとめました。
よくある質問コーナー

子育て世帯なのですが、中古住宅を購入しなければ補助金はもらえないんですか?
いいえ。中古住宅購入は必須要件ではありません。リフォームのみでも補助対象となります。中古住宅購入は、あくまでも、補助上限額の上乗せの条件となります。

子育て・若者夫婦世帯の自宅リフォームの上限補助額は45万円ですが、これが、中古住宅取得と同時のリフォームなら60万円となります。

中古住宅の購入だけで補助金はもらえますか?
いいえ。中古住宅購入のみでは補助金は受けられません。あくまでも、補助対象はリフォーム工事となります。
省エネ改修以外のリフォームで補助金はもらえますか?
省エネ改修(必須工事)を行う場合に限り、それ以外のリフォーム(任意工事)も補助の対象とすることが可能です。

省エネ改修(必須工事)

①~③のいずれかの工事

①開口部の断熱改修
②外壁、屋根・天井、床の断熱改修
③エコ住宅設備設置

■任意工事
必須工事と併せて行う場合に補助対象とできる工事
・子育て対応改修
・耐震改修
・バリアフリー改修
・空気清浄、換気機能付きエアコンの設置

任意工事のリフォームのみを行っても、補助は受けられません。

外装・内装フォームで補助金はもらえますか?
いいえ。外壁材・内壁材リフォーム(張替えや塗装)は、必須工事と同時に行ったとしても補助の対象となりません。
窓の改修だけでも補助金はもらえますか?
窓の断熱改修は必須工事に該当するため、それのみで補助対象とできます。ただし、補助額の合計が5万円未満の場合は交付申請できませんのでご注意ください。
トイレ、ユニットバスの交換のみで補助金はもらえますか?
節水型トイレ、高断熱浴槽への交換工事は、必須工事であるエコ住宅設備設置として補助対象とできます。(事務局に登録された型番の製品を使用した工事のみが対象)

ただし、節水型トイレ1台と高断熱浴槽のみでは、補助額の合計が5万円に満たないので交付申請はできません

<エコ住宅設備の例>
エコ住宅設備の例図:こどもみらい住宅支援事業について(説明用スライド)-国土交通省 より抜粋

子育て対応改修の家事負担軽減設備とはなんですか?
子育て対応改修の家事負担軽減設備とは、以下の製品をいいます。必須工事と併せて設置する場合、補助の対象とできます。(事務局に登録された型番の製品を使用した工事のみが対象)

<家事負担軽減設備の例>
家事負担軽減設備の例図:こどもみらい住宅支援事業について(説明用スライド)-国土交通省 より抜粋

キッチンの交換リフォームで補助金はもらえますか?
いいえ。単なるキッチンの交換は、必須工事と同時に行ったとしても補助の対象にはなりません。

なお、子育て対応改修における家事負担軽減設備「ビルトイン食器洗機や掃除しやすいレンジフード」の設置、または、「キッチンセットの交換を伴う対面化改修」は補助の対象とできます。

工事業者に指定はあるの?
一部の限られた工事業者から選択しなければならないなどの指定はありませんが、工事の着手前に、必ず、補助事務局への事業者登録が必要となります。

なお、すでに登録を行っている事業者は、以下で調べることができます。(公表を希望する事業者のみ)
こどもみらい住宅事業者の検索 こどもみらい住宅支援事業事務局-国土交通省

自分でリフォーム(DIY)した場合も補助金はもらえる?
いいえ。工事請負契約を伴わないリフォーム工事は補助対象外です。
材料や製品に指定はあるの?
あります。断熱材、窓、設備などは、事務局が定める仕様・性能を満たすものとして登録された製品を使用する必要があります。

補助の対象製品の品番などは、以下で調べることができます。
対象製品の検索 こどもみらい住宅支援事業事務局-国土交通省

また、断熱材の使用量など、補助を受けるための基準・要件を満たす必要があります。

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事業の詳細リンク

事業の詳細については以下をご覧ください。
こどもみらい住宅支援事業事務局-国土交通省こどもみらい住宅支援事業について-国土交通省

関連する制度

住宅のリフォーム関連の補助制度全般については以下をご確認ください。

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