ここでは、金利が上がり、返済期間が延び、頭金準備が不足すると、総返済利息がどう跳ね上がるか可視化してみます。この感覚を体で覚えると自分がどういう条件で住宅ローンを組めばいいかの判断をつけやすくなります。

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金利の差、返済期間の差、借入額の差によって利息はどう変わるか?

 金利の差、返済期間の差、借入額の差で利息負担額がどの程度変わってくるのかを感覚として身に付けておくことは、住宅ローンの組み方を検討するうえでとても大切なことです。いちいちシミュレーションしなくても、おおよその利息の動きが頭の中で読めると、イエス・ノーの判断がスムーズに行えます。

 以下の三つの条件で総利息がどのように動くかを総括的に把握できるようにまとめてみます。

金利が0.5%上がると、返済期間が5年延びると、頭金が0円だと、総利息はどの程度増えるのか

 以下のモデルケースで見てみましょう。なお、頭金の比較は500万円確保した場合と比べての比較になります。(頭金0円・・・つまり借入額が500万円多くなった場合の比較になります。)

◆モデルケース
▼住宅購入額3,000万円
▼金利2.5% 完全固定金利
▼返済期間30年
▼元利均等払い

金利が0.5%上がると ・・・・総利息額は約1.2倍! 返済期間が5年延びると・・・総利息額は約1.2倍! 頭金(500万円)がないと・・・総利息額は約1.2倍!

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総利息は1.73倍!

つまり、このことから以下のことが言えます。

金利が0.5%上がり、返済期間を5年延ばし、頭金500万円の貯蓄ができないと、総利息額は、1.2×1.2×1.2=約1.73倍になるということです。

上の表で再度見てみましょう。金利、返済期間、頭金の悪条件が重なると・・・

金利が0.5%上がり、返済期間を5年延ばし、頭金500万円の貯蓄ができないと、総利息額は、1.2×1.2×1.2=約1.73倍になる。

購入する住宅の価格は変わらないのに、返済条件が変わるだけで約800万円も多く利息を負担することになります。

金利については自分の努力で動かせるものではありませんが、頭金0円融資が可能だからといって貯蓄を怠ったり、毎月返済額を抑えるために返済期間を安易に長くするといったことは、あなたの資産形成に大きな足枷となることがお分かりいただけたでしょうか。

金利についても、優遇措置などを最大限利用して、できる限り低い金利で借りられるよう情報をしっかりリサーチしましょう。