返済期間を長くすると、その分だけ毎月の返済額が下がるため、期間を長くしてしまいがちですが、支払う総利息は増えるというデメリットがあります。ここでは返済期間が5年延びると利息がどれくらい増えるかをシミュレーションします。

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返済期間が5年延びると・・・(返済期間30年→35年)

総利息の比較をイメージで見てみましょう。

住宅ローンの返済期間が5年長くなるとどれほどの差があるかを、まずは目安としてご理解ください。元利均等払いの場合、総利息額は下図のように増えます。

返済期間が5年延長すると、毎月の返済額は下げられるが・・・横に伸びた分、毎月の元金返済額が減るため、元金の償還速度が下がり総利息額が増える。この場合利息額が227万円増加

総利息額で比較すると以下のようになります。

返済期間が5年延びると総利息額が約1.2倍に!総利息の差額は227万円

総利息の差額227万円を35年で割ると、227万円÷35年=約6万5千円となります。つまり、このケースの場合

返済期間が5年延びると、利息負担が年間
6万5千円増加する

ということになります。

5年間返済期間を長くするだけで、年間6万5千円の負担増が35年間繰り返されるということに・・・。 返済期間もできる限り短くしたいものです。

返済期間別の利息シミュレーション

ちなみに、返済期間を5年間延長すると、総利息負担が必ず1.2倍となるわけではありません。借入金額、総返済期間によってその倍率は変わってきます。

しかし、現実的に組まれる以下のような返済プランでみると、5年で概ね1.2倍前後ととらえておいて良いと思われます。

詳細検討は、フラット35シミュレーター(住宅金融支援機構)でシミュレーションしてみてください。

毎月返済額・総返済額は、以下のようになります。

返済期間別利息比較表(借入額2,500万円、金利2.5%・完全固定・元利均等)

返済期間 25年 30年 35年
毎月返済額 11万3千円 9万9千円 9万円
借入元金 2,500万円 2,500万円 2,500万円
総利息額 865万円 1,057万円 1,254万円
総返済額 3,365万円 3,557万円 3,754万円

返済期間の延長は毎月返済額を抑えられるというメリットはありますが、そこにこだわりすぎると、無意識のうちに思わぬ負担を背負うことになりますので、十分バランスを考慮することが大切です。