住宅エコポイントの発行条件

エコ住宅ポイント制度の正しい情報について客観的視点で解説します。
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 平成22年3月8日(月)からスタートした住宅エコポイント制度。住宅エコポイント事務局においてポイントの発行及び商品等への交換の申請受付が順次進められています。
 エコポイント発行の条件が多少複雑なため、混乱される方もいるようです。

 発行条件となる省エネ基準は新築とリフォームで異なり、また、一戸建て住宅と共同住宅でも異なり、さらには木造と非木造でも条件が異なります。工事期間も新築とエコリフォームでは若干異なるため、条件の違いをしっかりと把握しておくことが大切です。

住宅エコポイントの発行対象工事


▼住宅エコポイントの発行対象工事は大きく分けて以下の2つ

  1.エコ住宅の新築
    ―(省エネ法のトップランナー基準に適合する新築住宅)
    ―(省エネ判断基準(平成11年基準・次世代省エネ基準)を満たす木造住宅)
  2.エコリフォーム
    ―(窓、外壁等の断熱改修、バリアフリー改修)


エコポイント対象条件がちょっとわかりづらいため体系化してみました。

住宅エコポイント制度体系図-住宅エコポイント発行条件

▼エコポイント発行対象となる工事期間の条件

 1.エコ住宅の新築
  • 平成21年12月8日~平成22年12月31日までに建築着工したもの
  • 平成22年1月28日以降に工事が完了したもの
※建築着工とは、基礎施工のための根切り工事又は杭打ち工事の着手をいいます。

 2.エコリフォーム
  • 平成22年1月1日~平成22年12月31日までにエコリフォームの工事に着手したもの
  • 平成22年1月28日以降に工事が完了したもの
※エコリフォームの工事着手とは、ポイント対象工事を含む工事全体の着手をいいます。 ・・・続きはコチラ

エコ住宅新築の対象工事

 エコポイント発行の条件となるエコ住宅の新築とは以下の(A)または(B)の工事をいいます。木造以外の住宅については(A)の基準、木造住宅については(A)または(B)の基準に適合する必要があります。
 また、一戸建て住宅と共同住宅の場合で基準が異なるので注意しましょう。条件別の適用基準を下表に示します。
構造・タイプ別適用基準
タイプ/構造木造非木造
一戸建て住宅(B)省エネ基準 または
(A)トップランナー基準(一戸建て)
(A)トップランナー基準
(一戸建て)
共同住宅(B)省エネ基準 または
(A)トップランナー基準(共同住宅)
(A)トップランナー基準
(共同住宅)


住宅エコポイント対象となる省エネ性能レベル-住宅エコポイントは住宅性能表示制度の等級4に相当する
住宅エコポイント対象となる省エネ性能-省エネ法の次世代省エネ(平成11年基準)またはトップランナー基準相当

(A)省エネ法に基づくトップランナー基準相当の住宅

 外壁、窓等の断熱性能に加えて、給湯設備や暖冷房設備等の建築設備の効率性について総合的に評価して得られるエネルギー消費量が、省エネ法(エネルギーの使用の合理化に関する法律)に基づく住宅事業建築主の判断の基準(トップランナー基準)相当の新築住宅が対象となります。
 ポイントの申請には、上記基準に適合することについて登録住宅性能評価機関等の第三者機関による証明を受ける必要があります。

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エコリフォームの発行対象工事とポイント数

 ポイント発行の条件となるエコリフォームとは以下の(A)(B)(C)の工事をいいます。ただし、A+B+C=300,000ポイントが1戸あたりの限度となります。
 また、(C)の工事は(A)または(B)の工事と併せて実施する場合に限ってポイントが発行されます。((C)単独の改修工事では、エコポイントは発行されません。

(A)窓の断熱改修

●発行対象条件
 改修後の窓が、省エネ法(エネルギーの使用の合理化に関する法律)に基づく省エネ判断基準(「平成11年基準」)の断熱性能に適合する(※1)次のいずれかの断熱改修が対象となります。
 ただし、使用する窓又はガラスは住宅エコポイント事務局に登録されたもの※2が対象となります。
※エコポイントは、窓ごとに発行されます。

・ガラス交換 : 既存窓を利用して、ガラスを複層ガラスに交換
・内窓の新設 : 既存窓の内側に、新たに窓を新設
・窓交換   : 既存窓を取り除き、新たな窓に交換

※1 省エネ判断基準に適合するとは、以下の基準のいずれかに適合することです。
・住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する建築主等及び特定建築物の所有者の判断の基準
・住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する設計、施工及び維持保全の指針
※2 登録された製品の一覧は、住宅エコポイント事務局のホームページに掲載されています。

●発行エコポイント数
 窓の大きさの区分及び改修方法に応じて定める以下のポイント数に施工箇所数を乗じて算出したポイント数が発行されます。(対象となる窓の仕様例については別添1を参照してください。)
大きさの区分 1箇所あたりのポイント数
内窓設置※1
外窓交換※2
ガラス交換※3
面積※4 ポイント数 面積※5 ポイント数
2.8㎡以上 18,000ポイント 1.4㎡以上 7,000ポイント
1.6㎡以上
2.8㎡未満
12,000ポイント 0.8㎡以上
1.4㎡未満
4,000ポイント
0.2㎡以上
1.6㎡未満
7,000ポイント 0.1㎡以上
0.8㎡未満
2,000ポイント
※1 内窓の交換も含まれます。
※2 増築等に伴って新設されるものを含みます。
※3 ガラス交換は、交換するガラス1枚あたりにポイントが発行されます。
※4 内窓又は外窓のサッシの枠外寸法を測定します。
※5 ガラスの寸法を測定します。

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 省エネに配慮することでポイントが得られるエコ住宅ポイント制度・・・自動的にポイントが付与される家電製品を購入することとは性格が異なりますので、施主の意識をしっかりと持っておくことが大切です。以下の注意点を認識した上で、エコ住宅ポイント制度の正確な情報の把握に努めてください。

・エコリフォーム詐欺に注意
・エコ住宅ポイントを得るためには、施主の一定の負担が必要
・他の優遇制度との併用ができない

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住宅分野における経済対策
 ・住宅のエコポイント制度の創設(1000億円)
 ・住宅金融支援機構による長期固定住宅ローン「フラット35」の金利を(現行0.3%→1.0%)へ引き下げ幅を拡大(4000億円)


 住宅版のエコポイント創設が平成21年12月8日の閣議で決定され、2009年度の第2次補正予算に盛り込まれることになりました。総額7.2兆円の経済対策の住宅関係施策の一つで、住宅版のエコポイントに係る予算は1000億となっています。

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