気になっているハウスメーカーの口コミを見て、
- とても信用に欠ける悪い評判がある
- 良い評判より、悪い評判の方が多い
このような現実を知ったとき、あなたなら「本当に契約してよいのか」と不安なるのではないでしょうか。もちろん、それは正しい反応です。しかし、それだけを信用の判断材料にするのは、見極め方に偏りがあるといわざるを得ません。
結論を言うと、
「口コミは一部の人の意見であり、その会社の全体を決定しているものではない」ということです。
なぜ、そうといえるのか、正しい口コミの利用の仕方、具体的な会社の信頼性の確認方法について、説明していきます。住宅事業者の基礎的な信用性を計る一つの目安として参考にしてください。
口コミの評判が悪すぎて、とても不安なのですが、契約しても大丈夫でしょうか?
契約相手にふさわしいかどうかを、口コミだけで決断してはいけません。
でも、あんな辛い思いをするなら、契約したくありません。
まー、あわてないでください。なぜ、口コミだけに頼るのがふさわしくないのかを説明します。
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1.口コミだけを見ると全てが悪い会社に見える
口コミサイトのリアルな体験談は、その企業の性格を知る上でとても参考になります。
しかし、生々しい評価は参考になる一方で、自分が目にしたその評価が、はたして、みんながそのように感じているのか、または、ほんの一部の事例にすぎないのかが、よく見えません。
■某大手ハウスメーカーの評価
さらに、評価の数を見てみると、★1(低評価)の数が圧倒的に多くなっていきます。「こんな会社にしなきゃよかった」「絶対この会社はやめた方がいいです」と、後悔する様子が伝えられ、しかも、そうした悪い評価の数が、好評価を圧倒的に上回る状態です。
えー、こんな低評価が多いハウスメーカーで建てる気になれません。
そう思いますよね。しかし、ほかのハウスメーカーの評価もよく見てください。
うわー、ほかのハウスメーカーもみんな低評価ばかりじゃないですか。
そうなんです。みんな低評価数がダントツで多いのです。
まるで有名な大手ハウスメーカーの全てが悪徳業者であるかのような印象になってしまうのです。(評価掲載数を調整していない口コミサイトでは、同様な傾向が見られます。)
しかし、その印象はデータの一部を見て受けたものに過ぎません。実際には満足している人はもっといるはずです。
では、次に、そのあたりの実態を捉えている調査結果を見てみましょう。
2.実は満足している人が多い
実際に大手ハウスメーカーで建てた人の満足度を調べた、オリコンの顧客満足度調査ランキングのデータを見てみます。
このデータの内、どの程度その企業のサービスを推奨したいかという「推奨意向」の中から、一部を抜粋しグラフで視覚的化しました。(推奨割合の高い順から1位、10位、20位の3社を抜粋)
■ハウスメーカー利用者に聞いた 「他人に勧めたいですか?」
ここからわかることは、どの住宅会社も「他人に薦めたい人」、つまり、満足していると考えられる人の方が多いということです。
もちろん、「不満なところもあるけど、まあどちらかといえば満足だろう」などを含んだ結果と推定されますが、概ねは満足しているのです。そして、その割合がハウスメーカーによって、差があるということなのです。
口コミと違って、みんなだいたい満足しているんですね。
なんか少し安心しました。
前述の口コミ評価から受ける印象とは大きく違うことがわかると思います。口コミだけに頼った判断がいかに極端に偏ったものであるかがおわかりいただけるでしょう。
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3.不満足な人が、口コミする
全体を見渡すと満足が多いのに、なぜ口コミでは、悪い評判が多いのでしょうか。
その理由を、かんたんにイメージしたのが以下の図です。
■ハウスメーカーX社で建てた人の中で口コミ投稿した人の割合(イメージ)
あるハウスメーカーで建てた人の総数からみると、口コミの投稿者数はごく一部に過ぎないことは明らかです。
そして投稿する人というのは、
- ● 怒りを吐き出したい
- ● 人々に注意喚起したい
という強い動機がある人に偏るのが自然です。
また、口コミサイトは、データ集計の終了がなく、投稿され続けるため、サイト管理者が掲載件数を調整しないかぎり、アフターサービスに対する不満投稿が徐々に増え、比率が悪評に傾くことになります。
つまり、
悪評が多い→多くの人が不満を持っている
ではなく、
全体の一部が口コミを投稿→その内訳は不満者が多い
ということなのです。
■ 口コミを決断の根拠にしない
このように、口コミは事業者の一面を示すもので、それが全てではありません。悪い評判が多いといって、悪徳業者と見なしてしまうと、依頼できるハウスメーカーが一つも無くなってしまいます。
確かに、会社に対する忠誠心もやる気もない、近々転職を考えているような社員に偶然当たると、おそらく、それはひどい対応になるでしょう。しかし、全員がそうではありません。
また、悪評自体が、投稿者の主観や感情面の偏りが強すぎる場合もあり、参考にしにくいものも含まれます。全てを鵜のみにするのではなく、貴重な意見として前向きに活用しようというスタンスがよいでしょう。
4.口コミはこのように利用する
■アフターサービスをしっかり確認する
口コミの不満の多くは、アフター対応に寄せられるものが多く、連絡しても来ない・遅い・態度が悪い、不具合が多い、修理方法が悪い・見積りが高いといったものが中心です。
それらの不満は、一面にせよ事実の一部ですから、同じことが自分にふりかからないよう、それらを交渉時の留意点として活用しましょう。
例えば、
1.保証の範囲・期間、期間終了後のサポートはどうなのか
構造と雨漏りの無償10年保証についての詳細は以下↓をご確認ください。
家づくりの法律、基本制度とは-住宅の安全や消費者を守る仕組み
2.建てたハウスメーカー以外の会社にリフォームや修理をお願いできるか
以上のような点について、自分が納得できるまで、事前に確認しておきましょう。そうすることで、口コミにあるような後悔の多くを減らすことができます。
■アフターは大手が良いとは限らない
アフター対応は、地域密着の小規模ハウスメーカー・工務店の中にも優れた会社があります。
アフターフォローに力を入れる会社は、建てて終わりではなく、その後もユーザーを大事にし、つながりやコミュニケーションを大切にします。建てた当時のスタッフがサポートする安心感や、対応のスピード・小回りの効きは、大手よりも上回ります。
そうして地域で根付いた信用から、将来の工事依頼や知人の紹介が得られるため、その会社への好循環をユーザーサービスに還元できるというわけです。
ただ、中小の方がいいという話ではなく、口コミをきかっけに、あなたの家づくりの方向性がどちらなのか、何を重視して住宅会社を決めるべきかを考えていただきたいのです。
今まで見えていなかった大手のアフターフォローの側面を見たことで、「悪い口コミがあった部分をしっかりハウスメーカーに確認しよう…、大手以外も比較してみよう…」このように、前向きに活用することが大切です。
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5.信頼性を見極める具体的な方法
前述の通り、口コミだけで住宅会社の評価を決めつることに問題があることは理解していただいたと思います。では、最終的に、口コミ以外の何を頼りに相手の評価を決めれば良いのでしょうか。次に、住宅会社の本当の信頼性を確認するための、肝心な方法について紹介します。
ちょっと待ってください。口コミだけに頼るのは良くないのはわかったんですが、信頼性って、会社の実績とか、営業担当者の人間性を見ればいいのではないでしょうか。信頼性はそこそこにして、それよりも、性能とか、インテリア、コストとかの方が気になるんですが。
私は、正直、契約相手の信頼性以外はどうでもよいとさえ思ってしまいます。目に見えるところは2、3年もすれば飽きるのですから・・・。何を得るかではなく、誰に建ててもらうかが非常に重要なのです。
でも、ある程度の信頼性があれば、あとは、結局、価格が優先するような気が・・・
確かに価格は重要な選択要素です・・・。しかし、コストを下げるときに、性能・外観・インテリア・設備のグレードを落とすのはかまいませんが、信頼性をないがしろにしてはいけません。
信頼性って、そんなに気合いを入れて確認するもんなんですか?
そうです。なんとなく信頼できそうでは絶対ダメです。
なにか、かんたんな方法を教えてください。
かんたんな方法はありません。信頼性とはそもそも、感覚的なものであり、数値化できない指標です。また、何を信頼とするかは人それぞれで、施主の個性や求めるものによっても変わってきます。当然、販売戸数や業績規模で決まるというものではありません。
では、どう判断すれば・・・。
次のページで説明する具体的な方法を、ポイントとして頭に入れておくとよいでしょう。絶対はない世界ですが、そのポイントが、「これなら信頼できる」とあなたが思えるような相手を絞り込んでくれるはずです。
わかりました。ちょっと大変な予感がしますが、頑張ります。
住宅会社の信頼性の確認はとても大変な作業ですが、一番大切なところですので、あきらめずに、粘り強く頑張っていきましょう。
以下で、その具体的な確認方法を説明していますので、住宅会社の信頼性チェックにお役立てください。
ここでは、ハウスメーカーの信頼性を確認する具体的なポイントについて解説します。契約前に絶対知っておいてほしいポイントを紹介していますので、これらを頭の片隅に入れながら、住宅会社と交渉してみてください。
家づくりの進め方
最近は、SNSを通して、気に入った住宅会社の見学会へ参加するという流れがあります。注意したいのは熱いファンになりすぎて、冷静な自分を見失うことです。
どのようなルートを通じても、相手のペースで家づくりが勝手に進むことのないよう、事前の「学習」をしっかり進めておくことが大切です。以下の情報源を活用しながら、広く全体を見渡し理解を深めていきましょう。
家づくりの情報源
ハウスメーカー選びや家づくりで悩んでいる方へ
勉強が大切なのはわかるけど、わからないことが多すぎて、自分で判断できない…このように悩んで行き詰まっている方に、お伝えしたいことがあります。
これらの悩みが残ったまま、ハウスメーカーと直接向き合ってしまうと、自分のペースが乱され、つまづく原因になります。重要なことは、これらの悩みを先に解消し、家づくりの方向性にしっかりとした軸を持ってハウスメーカーと向き合うことです。
しかし、それを自分たちだけで解決するのは容易ではありません。そこで、そのような方にお勧めしているのが、中立の信頼できるアドバイザーに相談するという方法です。現在、それに適したサービスが、以下のオンライン相談「HOME4U 家づくりのとびら」です。
このサービスは単なるハウスメーカーの紹介サービスではなく、「相談員はベテランのみ」が対応、上記の問題やあなたの迷いを解消し、家づくりの全体像と方向性がしっかり見えるようサポートしてくれます。さらに、予算や土地選びなどを含め、あなたの納得のためのサポート品質が全体的にとても高く、ハウスメーカーと話をするための土台をしっかりつくってくれるところがオススメです。
また、企業信頼性も高く、あなたが納得しないまま、事が進んでしまうようなことはありませんので、安心して利用できます。もし、悩んで行き詰まっているなら、無料なので、一度、気軽に相談してみることをおすすめします。